四旬節を迎えるために

教会庭の梅

今年も四旬節の季節が近づいて来ました。灰の水曜日(3月5日)から始まり、40日間、六つの主日を経て、4月20日(日)に復活祭(イースター)礼拝をささげます。復活祭は、教会暦の中では最も盛大に祝われます。
四旬節は元来、復活祭に洗礼を受ける人の準備の期間として発達しました。2年から3年の求道生活を経て、最後の40日間は学びの仕上げとでもいいましょうか、知識を身に着けると共に、断食をして生活を整えて洗礼式に臨みました。断食にはいろんな種類がありますが、何も食べないのではなく、肉や魚や乳製品を控えるというものでした。
4世紀にローマ帝国においてキリスト教が公認され、さらには国教となると、大人は全員洗礼を受けましたので、洗礼を受けるのは幼児しかいなくなりました。しかし、40日間の四旬節の期間や断食の習慣は残りました。大人になっても自分が受けた洗礼の恵みを思い起こし、生活を整え、生き方を見直して、新たな気持ちで信仰生活を送るための季節となったのです。
現代では、ヨーロッパでも断食はそれほど熱心には行われていないそうです。むしろ洗礼の準備という古代の習慣に倣い、キリスト教の教えを学び直したり、その理解を深める季節という捉え方が広まっています。あるいは、肉を控えると言っても、もともと肉はあまり食べない日本人にそのまま当てはめるのも無理があるので、何らかの犠牲を払うことにより、別の形で断食を行うという考えもあります。何かを耐え忍んだり、我慢したりするのも犠牲の一つの形かもしれません。あるいは、積極的に愛の業を行うという人もいます。
大事なことは、生き方や価値観が根本的に変わることです。「大好きなチョコレートをこの期間は我慢する」というのも犠牲には違いないでしょうが、これだけで生き方の大転換はあまり期待できません。
聖書の御言葉の中から、印象に残る1~2節を深く思い巡らせたり、最近自分の身に起こった出来事の意味を考えてみたりなど、心の深いところで何らかの変化が起こるような季節として過ごしたいものです。自分が何かをするというより、神様の深い愛を感じて、ひたすら感謝や喜びに満たされるという過ごし方もあります。40日間の長い季節は、信仰においてまた一歩前進する季節ですから、それぞれどう過ごすか今のうちから考えておきましょう。

<解説>
 「四旬節」は「40番目の」という意味のギリシア語(テッサラコステ)やラテン語(クワドラジェシマ)からの訳語で、「40日間の季節」を意味し、聖書や古代からのキリスト教の伝統に由来する語です。これに対し「レント」は、「長くなる」という意味の語に由来する英語で、この頃から日照時間が長くなるという意味があり、聖書と直接は関係ありません。日本のプロテスタント教会では、アメリカ人宣教師の影響で英語の言い方も広まったと思われます。

待降節第1主日

12月1日(日)、教会の暦は待降節に入りました。

11月30日に最も近い日曜日から始まり、四つの主日を経て12月24日の夜(または夕)の降誕祭(クリスマス)礼拝を迎えます。神の子キリストの第1の来臨をお祝いする降誕祭のための準備期間であると同時に、終末における第2の来臨(再臨)を待ち望みつつ、これに心を向ける期間でもあります。

前週(11月24日)の礼拝後、クリスマスツリーを礼拝堂に設置しました。

近畿中会 第2回臨時中会

2024年11月29日(金)、大阪西教会にて開催されました。安彦晴樹教師試補(岡山伝道所伝道師)が教師に任職され、同伝道所の牧師として派遣される件が可決されました。

兵庫地区教職者会

2024年10月1日(火)、明石大久保教会にて開催されました。

田部朋彦牧師(神戸湊西教会)が「日本キリスト教会諸委員会、諸団体の今後について」と題して発表。

日本キリスト教会 第74回大会

2024年10月16日(水)から18日(金)まで柏木教会(東京都)にて開催されました。

議長には新たに中家契介牧師(仙台黒松教会)、書記に齋藤修牧師(磐田西教会)が選出されました。

教師試験に、安彦晴樹(岡山伝道所)(左)、田中康尋(札幌北一条教会)(右)の2名の教師試補(伝道師)が合格しました。

前議長の小野寺ほさな牧師(荻窪北教会)。